思ってもみませんでした。
観光地というカテゴリーには多分入らないのだろうけれど、
意外な出会いの驚きをあなたにもお伝えしたいと考えます。
仕事上で千葉県の市長の印が押された証明書が必要になったの。
入札参加資格を申請するための必要書類で千葉市に営業所があるわたくしが席を置く会社はその書類は必須。
県税の滞納がないことを証明した市税納品証明書は各区役所内にある市税課で購入・入手が可能。
その区役所の近くにある千葉支社の方に受領をお願いしていたのだけれど、
忙しくて、その時間がとれるかどうかわからない・・・
とのことだったので、東京都中央区からわたくしが向かうことになりましたの。
京成千葉中央駅から徒歩10分程のロケーション。
4階の市税課で必要書類を申請、6分程で受け取ってエレベーターを下ったの。
区役所を出ようとすると、わたくしの左目がその場にそぐわないオブジェを発見。
オブジェというより、大きな石のフレームの内部にノスタルジックな開き戸が・・・
何?
ワイドなストーンフレームの上部には、こちらも石のプレートで
さや堂ホールと刻印されている。
クラシカルなドアは古いバーの入り口のようにも見えるけれど、
さすがに区役所内にバーはないわよね。
ドアの向かって左側が空いたままになっていた。
ご自由にお入りください
とは書いてなかったけれど、
立ち入り禁止の案内もなかったから入っていいのよね?
そう勝手に判断して中へ。
それはワイドで、タイムスリップしたような空間。
その時代をわたくしは知らないけれど昭和初期に財閥が建築したモダンなホールみたい。
太くて白い円柱が規則正しく高い天井を支えているの。
ここだけが2015年じゃないみたいだわ。
そして、そんな空間の中にたった一人で立ち尽くしていると、不思議な気分になってくるのです。
一旦外に出たから案内を見て知ったのだけれど、
こちらは千葉市が有形文化財に指定している施設で旧川崎銀行千葉支店なんだそうよ。
昭和2年建築家・矢部又吉により川崎銀行千葉支店として建設され、
昭和18年吸収合併により三菱銀行千葉支店に名前を変えた。
その後昭和46年から平成2年まで千葉市中央地区市民センターとして利用されたの。
ネオ・ルネッサンス様式をもつ歴史的建造物で、美術館・中央区役所建設にあたり
鞘堂方式により保存・再生し”さや堂ホール”としてコンサートなど
文化表現の場として、ご利用いただけます。
こんな歴史的なムードの中でコンサートが出来たら嬉しいでしょうね。
ただ柱が邪魔で、演奏風景が見えない・・・
そんな風に不満をもつお客様も多く出てきそうだけれど・・・
証明書を入手しにきただけなのに、こんな厳かな空気を吸い込むことが出来たのはラッキー!
次の目的地に向かおうと、外の重そうな鉄の扉の前を横切って数歩進むと、
またしてもわたくしの足をストップさせる案内が・・・
千葉市美術館。
区役所の都内には美術館まで併設されているの!?
時間に余裕があった、わたくしは自動ドアを抜けて、建物の中へ。
ストーンルックな仕切りが、区役所空間と世界観を分断しております。
ご自由にご覧ください・・・
と書かれていたので、その人工的な廊下を進むと、
そんなに広くはない1室のみの美術館。
1室でも美術館にはかわりないもんね。
スペース奥の壁面にきくちちきさんおカラフルなアートが全面を彩っていたの。
鮮やかな色の共演の中に動物たちの姿が見えるのがキュート。
現在開催されている絵本をめぐる世界の旅(3/1まで)
の一環のようです。
証明書を入手する・・・
そんなごくごく事務的な用件を日々処理していく、この施設で
このような体験が出来るのは、素敵な地方自治。
お使いに区役所に出かけるのが楽しみになりそうです。
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